ネパールの文化・習慣について
こんにちは。サオマイジャパン株式会社です。我々は、日本の企業に外国人材を紹介する事業を行っています。
今回は、日本で働く人が増えている、「ネパール」がテーマです。
この記事では、ネパール人との関わり方について、気を付けた方が良いポイントを中心にご紹介いたします。
本記事は、弊社のセミナー動画を基に作成しております。動画をご覧になりたい方は、以下のリンクをご確認ください。
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◆この記事を読むと分かること
・ネパールの基本情報
・宗教の特徴
・文化と習慣
・国民性、性格
◆この記事は、こんな人に役立ちます
・ネパール人を採用したが、どのように接したらいいか分からない企業のご担当者様
・ネパール人を採用したいと考えている人
・ネパールに行ってみたい方、文化や習慣に興味のある方
目次
1.概要
2.文化と習慣
・宗教の特徴(ヒンドゥー教)
-食事に関する文化
-ネパール特有の休み
・国民性・傾向
・マナー・習慣
3.ネパールに関する情報源
・在ネパール日本国大使館Webサイト
・出入国管理局Webサイト
・国際ニュースメディア(AFP通信・CNN・BBCなど)
4.人材と接する上で大切なこと
引用:ネパールと周辺国の地図
https://www.travel-zentech.jp/world/map/Nepal/Map_of_Nepal_and_neighboring_countries.htm
ネパールは南アジアにある国です。首都はカトマンズという都市で、国土は北海道のおよそ1.8倍と言われています。北は中国・南はインドといった大国と接しており、港の無い内陸国という特徴があります。港が無いこと・中国とインドに囲まれ、安価な製品が陸路で入ってくることから、国内の産業・雇用が少ないと言われています。そのため、大学を卒業しても合う雇用が見つからず、外国へ働きに行く人が増えています。日本もその就職先の1つです。
インドに近いことから、ヒンドゥー教を信仰している人が多く、全体の8割を占めています。ネパールの文化を知るには、このヒンドゥー教がベースとなっていることを忘れてはいけません。
- 国名:ネパール
- 首都:カトマンズ
- 地理:南アジアの内陸国
- 面積:7万㎢(北海道の約1.8倍)
- 時差:-3時間15分
- 気候:亜熱帯性気候
- 人口:約3,000万人(2021年)
- 労働人口:約850万人(2021年)
- 日本にいるネパール人口:約13万人(2022年)
- GDP:約361億USD(世界第98位、2020-2021)
- 主要産業:農林水産業(GDPの約8%および就労人口の64%を占める)
- 一人当たりGDP:約1,208USD(2021年)
- 通貨:ネパール・ルピー(NPR)
- 国会:二院制
- 政党:過半数の議席を持つ政党はない(共産党系の連立政権をつくっている)
- 民族:パルバテ、ヒンドゥー、マガル、タルー、タマン、ネワールなど数十の民族
- 公用語:ネパール語(大学以降は英語で授業を行う)
- 宗教:ヒンドゥー教(81%)、仏教(9%)、イスラム教(4%)+他
参考:外務省「ネパール基礎データ」https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/data.html#section1
石井溥(2010).「多言語状況データベース:ネパール」. アジア・アフリカの多言語状況データベース.
東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所. http://www.aa.tufs.ac.jp/~tagengo/nepal.html
ネパールの特徴的な文化や習慣について、ご紹介します。
上述の通り、ヒンドゥー教であることがベースとしてあり、「不浄・穢れ」という意識が文化・習慣に大きな影響を持っています。
一番大きなものは、食事に関する内容です。人により度合いはありますが、「牛肉・豚肉・魚介類・卵」を食べることを避ける傾向にあります。牛・魚はヒンドゥー教の神様に関係する神聖な生き物、豚は不浄の生き物と考えられています。
また、他の人が触れた料理には手を付けないこともあります。こちらも、他の人が手を付けるとその穢れがうつると考えるからだそうです。そして宗教的な観点から、右手を神聖な手と考えている一方で、左手は「不浄の手」と考えられています。
もし、ネパール人の部下や同僚がいる場合、食べられないものを最初に確認しましょう。そして、料理を取り分けるなどの際は、左手の使用が大丈夫なのか、事前に確認しておくと問題は起きにくいでしょう。
参考:IACEトラベル「知っておくべき宗教事情」https://www.iace.co.jp/bts/column/detail/20200817_02.html
ネパールには、「ダサイン」という宗教的なお祭りがあります。毎年9~10月あたりに催されます。その期間は、10~15日程度で、外国にいるネパール人も帰省して家族と過ごすことが多いです。大げさな例ですが、現地には「ダサインに休めないなら仕事をクビになっても構わない」と考える人もいるそうです。可能であれば、休暇の融通を利かせてあげると喜ばれるでしょう。
また、身内の不幸があった場合は、1年間祝い事を控えるそうです。それが両親の場合、男性は坊主にする人もいます。日本に住んでいるネパール人も、家族は現地にいる人が多いです。こちらも、必要に応じて休暇の融通を利かせると、人材本人や文化に対して尊重していることを示す機会になります。
参考:風の旅行社「ネパールのお祭りについて」https://www.kaze-travel.co.jp/blog/nepal_kiji019.html
(株)メルメクス「ネパールの葬儀習慣」 https://www.sougiya.biz/kiji_detail.php?cid=996
・一般的な国民性、性格傾向
あくまで、おおまかな傾向ですが、一般的に、おおらかな性格の人が多いとのことです。宗教はヒンドゥー教の人口が8割以上と偏っていますが、民族としては数十以上の民族が存在しており、その関係性が寛容な国民性に繋がっていると言われています。一方で、おおらか故にルーズな部分もあると言われています。
他にも、控えめで辛抱強い一面もあります。中国・インドといった大国や山に囲まれ、資源が多くないことから、このような傾向があると言われています。
参考:さむらい行政書士法人「ネパール人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント」 https://samurai-law.com/ginojishu/con07/
マナーや習慣に関して、代表的なものを2つ紹介します。
1つは、日本でもあまり良いとはされていませんが、指を差すことです。ネパール人は、指を差さないために手全体やあごで指し示すことがあるそうです。自分が人(特にネパール人)を指し示す際は、手全体で指し示すクセを付けると問題になりにくいです。また、ネパール人社員があごで自分や他の人を指し示しても、決して上から目線やふてくされてやっている訳ではないことを覚えておきましょう。
もう1つは、日本では首を縦に振る「はい」というジェスチャーを、頭を揺らすことで「はい」と表現することです。日本人の感覚で、首を縦に振っていないからといって無視している・分かっていないとは限らない、ということを理解しておきましょう。
- 在ネパール日本国大使館Webサイト(日本語)
>経済・政治・国際交流の情報が記載されています。
(https://www.np.emb-japan.go.jp/itpr_ja/nepal_info.html)
- 出入国管理局Webサイト(日本語)
>特定技能人材の受け入れなどについて記載されています。
(https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri06_00104.html)
- 国際ニュースメディア(日本語・英語)
>ネパールだけの情報を扱った日本語メディアはありません。
国際ニュースメディア(AFP通信・CNN・BBC)で検索すると、最新のニュースにアクセスできます。
(例①:https://www.afpbb.com/subcategory/Nepal)
(例②:https://www.cnn.co.jp/topic/nepal/)
4.人材と接する上で大切なこと
これまで、ネパールの文化や習慣についてご紹介しました。
事前に色々な事情や習慣を知っておくことも大事ですが、「最も大切なのは相手とコミュニケーションを取ること」です。例えば、この資料をネパール人の方と一緒に読むことで、話のきっかけになり、相互理解も深まることでしょう。
コミュニケーションを取る習慣があれば、人材にとって良いこと・ダメなことを直接聞くことが出来ると思います。逆に、日本でやって良いこと・悪いことを伝える機会にもなると思います。
人材の皆さんは祖国を離れ、海外での仕事に日々奮闘しています。貴社の皆さまからの温かいサポートにより、慣れない日本での生活・仕事に徐々に自信を得ることと思います。
すでにネパール人を雇用している企業さま・これから雇用の予定がある企業さまに、今回の内容を、是非ご活用いただければと思います。